今回は「高橋書店」が出版している「ざんねんないきもの事典」(読み物)を使った指導方法と、使ったときのレビューを紹介します。
Table of Contents
商品概要
教材名 | ざんねんないきもの事典(読み物) |
発売元 | 高橋書店 |
定価 | 990円(税込み) |
対応学年 | 小学校中学年~ |
基本的に1ページにつき、1種類ずつ、動物の驚くような生態が書かれている。
1ページ250文字前後。
使用レビュー
今回は2人の生徒で使用感を比べてみました。
対象児童
● Aくん 小学校5年生、特徴→学習が嫌い。学校の宿題以外にも家で少しでも学習する習慣をつけたい。 |
● Bちゃん 高等学校2年生、特徴→集中力が長続きしない。長期的に何かひとつのことに打ち込めない。 |
指導方法
基本、一般的な読み物なので、児童によって使い方が違います。
Aくん 毎回、1ページ、宿題(家で読んでくる)として持たせる。 |
Bちゃん 将来に向けパソコン(タイピング)技能を身につけさせるため、その書き写し用の教材として使う。 |
結果
それぞれの子に使ってみた感じをまとめました。
Aくん かばんにぐしゃぐしゃにしまい込んだまま、「読んできた?」と聞くと、「読んだ」とだけ答え、内容を尋ねると「忘れた」ということが続いたので、職員が簡単な質問をページに書き込み、次回、答えの書き込みを答えさせるようにしました。 |
Bちゃん 学習と学習の合間に、1ページ分だけ入力するのにちょうど良い分量と文章です。ただ、タイピングそのものもなんだかんだ言って最近、やったりやらなかったりしがちです。 |
総評
評価 | ★★★☆☆ |
レベル | 初級教材 |
挿絵も毎ページごとにつき、読み物として楽しく、雑学も身につきます。
読むにしても、タイピング練習用に使うにしても、文字数が、250文字程度とちょうどよいです。
この教材が向いてるタイプ
・文章読解を習慣的に行うとっかかりが必要なタイプ 文字数が少なく、事実のみを淡々と書いてあるので、読みやすいです。 |
向いていないタイプ
・読解力を身につけたいタイプ 非常のまとまりよく書かれている反面、ほぼ事実のみが書かれており、推測・疑問・意見などがないため、読解用テキストとして使いづらいです。当然のことながら、通常テキストならあるはずの、いわゆる問題文もないです。 |
・集中力がないタイプ 見出しとして「動物名」と「その『残念な』特徴が書かれており、イラストも大きく描いてあるので、そこだけみて、満足してしまい、次のページをみてしまいそうです。 |
指導のポイント
こちらのタイプの子たちは、この一工夫で使えるようになるかも。
読解力を身につけたいタイプの子の指導
あくまでも、文章を読むのが苦手な児童が少しでも字を読むきっかけになればいいというとっかかりなので、スラスラと読むようになったら、別の教材を使うようにしてください。
集中力がタイプの子の指導
文字も大きいとは言い難いので、1ページずつ拡大コピーして、一枚ずつ渡してみてください。
教材を許可なく私用以外でのコピー、再配布することは禁じられています。個人の利用の範囲内で使用して下さい。
効果には個人差があります。「まなぽん!」は、それぞれの子どもの特徴にあった指導法を知ってもらうためのサイトです。初めから子どもの特徴を決めつけず、紹介している様々な方法を試してみて、その子に合ったより良い指導法を見つけみてください。(「こんな子の場合の指導法が知りたい!」などのご希望があればコメントでも受け付けております。)