今回は株式会社くもん出版が販売している教材「くもんの日本地図パズル」を使った指導方法と、使ったときのレビューを紹介します。
Table of Contents
商品概要
商品名 | 「くもんの日本地図パズル」 |
発売元 | 株式会社くもん出版 |
定価 | 3520円(税込み) |
対応学年 | 5歳以上 |
このパズルは、47の都道府県を正確な形に再現しています。パズル遊びをしながら厚めのピースを枠にはめ込むことで、いつの間にか位置と県名を楽しく覚えることができます。
ピースは、地方ごとに8色で分けられた「基本ピース」と無地の「発展ピース」の2種類がセットされていますので、習熟に合わせてステップアップしながら長く遊べます。
楽しみながら、都道府県のことについて学んでもらおうと思いこの教材を使うことにしました。
使用レビュー
今回は、学校で都道府県について学習したばかりの小学4年生の2人の生徒で使用感を比べてみました。
対象児童
- Aくん 小学4年生
物静かな子。勉強を頑張ろうとする気持ちが強い。支援員の話を集中して聞いてくれる。
- Bさん 小学4年生
おしゃべりで活発な子。勉強を何とかして避けたい気持ちが強い。
指導方法
- 「基本ピース」を使い、色もヒントにしてパズルを完成させる。
- 付属の白地図を使い、支援員が指した都道府県の名前を答えさせる。
結果
それぞれの子に使ってみた感じをまとめました。
Aくん パズルが苦手なのか、ピースを当てはめていくことに疲れてきている様子が窺えた。そこで、手に取ったピースについて、支援員がその都道府県の特色について話しながら、どこにピースを置けばよいのか教えていった。学習の最後に感想を訊くと、「今日は都道府県のパズルが楽しかった」と話してくれた。 |
Bさん 勉強というよりかは遊びとして捉えてくれたようで、興味を示して取り組んでくれた。パズルが得意な子なので時間をかけずに全てのピースを当てはめることができた。都道府県の名前を当てることについても、スラスラ答えることができた。 |
総評
評価 | ★★★★☆ |
レベル | 初級レベル |
「基本ピース」は地方区分ごとに色分けがされています。そして、厚みがあって持ちやすいピースが使われているので、視覚だけでなく触覚が刺激されますから、都道府県の場所と名前をリンクさせて覚えることが期待できるかと思います。
この教材が向いてるタイプ
・勉強することに対して拒否感があるタイプ パズルとして取り組むことができるので、勉強をしている感覚がないまま、都道府県について知ることができると思います。 |
・視覚から情報を得ることが得意なタイプ 視覚だけでなく触覚からの刺激もあるので、都道府県の位置関係を早く覚えられると思います。 |
向いていないタイプ
・パズルが苦手なタイプ ピースが上手く組めず、都道府県の位置関係を把握することが難しいので向いていないかもしれません。また、集中力が切れて苦痛に感じてしまうかもしれません。 |
指導のポイント
こちらのタイプの子たちは、この一工夫で使えるようになるかも。
パズルが苦手なタイプの子の指導
- まず、支援員が都道府県のピースを地方区分ごとに分けておきます。
- 次に、その子が今住んでいる都道府県からスタートして、隣り合った都道府県はどこなのか質問をします。
- 答えられたら、その都道府県の名前が書かれたピースを探してもらって、はめ込むように指示を出します。
- そのあと、はめ込んだピースの隣の都道府県はどこなのか質問します。
- ③と④を繰り返していくうちに分からないピースが出てくるので、その時は、支援員が生徒とその都道府県に関する話を踏まえた雑談をしながら、ピースを適切な箇所へはめるよう指示をします。
それを毎回の授業ごとに取り組んでいくと、聴覚も刺激され、エピソード記憶として残るので効果があるかと思います。
教材を許可なく私用以外でのコピー、再配布することは禁じられています。個人の利用の範囲内で使用して下さい。
効果には個人差があります。「まなぽん!」は、それぞれの子どもの特徴にあった指導法を知ってもらうためのサイトです。初めから子どもの特徴を決めつけず、紹介している様々な方法を試してみて、その子に合ったより良い指導法を見つけみてください。(「こんな子の場合の指導法が知りたい!」などのご希望があればコメントでも受け付けております。)