くもんの高校入試英語完全攻略トレーニング①中学英語の総復習レビュー

今回はくもん出版が出版している中学3年生向け教材の「くもんの高校入試英語完全攻略トレーニング①中学英語の総復習」(英語)を使った指導方法と、使ったときのレビューを紹介します。

商品概要

教材名「くもんの高校入試英語完全攻略トレーニング①中学英語の総復習」(英語)
発売元くもん出版
定価1100円(税込み)
対応学年中学3年

この教材は、中学3年分の内容を基礎から復習することができます。20単元に分けて構成されているので、短いスパンに繰り返し学習することができます。さらに、問題量が豊富で、様々な形式の問題に取り組むことができるので、得意な英語でさらに点数を伸ばしたい生徒にはピッタリの教材となっています。

 私たちは、英文法の基本が身につきつつある子がさらに力をつけて欲しいという思いがあって、この教材を使うことにしました。

使用レビュー

今回は中学2・3年生の3人の生徒で使用感を比べてみました。

対象児童

・Aさん 
中学3年生、英語が得意。理社よりも国数英で点数が取れる。理解力が高い。
・Bくん 
中学3年生、おとなしく真面目な性格の子。
英語単語の語彙数は少ないが語順整序問題や語群選択問題がよくできる。
・Cくん 
中学2年生、すでに英検4級を持っており、同学年以上に豊富な単語の知識がある。問題文をあまり読まずに早合点して解くため、ケアレスミスが多い。(※英語への関心が高く、英検3級取得も考えていたため、それに向けた学習として取り組んでもらいました。)

指導方法

  1. 取り組む単元の1ページ目を解いてもらう。
  2. 2ページ目に1ページ目の答えと解説が載っているので、そちらを使い、答え合わせと解説を行う。(生徒の理解度に合わせて図に書いて説明する。)
  3. 3ページ目の発展問題、4ページ目の英作文を除いた完成問題に取り組んでもらい、答え合わせと解説を行う。
  4. 次回、復習として3ページ目と4ページ目に取り組んでもらう。

結果

それぞれの子に使ってみた感じをまとめました。

Aさん
基本文のチェックは全てできていたため、そこの解説はほとんど行わなかった。発展問題もほとんど正答できていたが、完成問題の並び替えで誤答が多くなった。全ての問題に自力で答えを出すことができた。 
Bくん
基本文チェックで6割の正解。スペルミスで2割間違えてしまったため、文法の基本事項はだいぶ身についている様子。発展問題の対話文完成問題では空欄が目立ち、手が止まってしまったため、そこの問題のみ解説をはさんだ。並び替えや適語選択の問題は満点に近かった。 
Cくん
学校での未修範囲であるため、基本文チェックに取り組んでもらう前に、解説を行った。基本問題ではほとんど正解していたが、そのあとの適語記述の問題で手が止まってしまう。そこで完成問題は取り組まずに、発展問題のみを一緒に考えていく形で取り組んでもらった。 

総評

評価 ★★★☆☆
レベル中級教材(各単元の基礎理解ができてから使用推奨)

各単元が4ページ構成になっており、基本文のチェック⇒基本ポイント⇒発展問題⇒完成問題の順で掲載されています。その中で、発展問題と完成問題は、文法の基礎が身についていなければ解くことが難しいと感じました。

初学者や基礎が固まっていない生徒は最初の2ページだけを丁寧に取り組んでいくことが必要かと思います。基本ポイントは色分けされた解説文が載っているだけなので、生徒に合わせ、支援者が図解をするなどの工夫を凝らすと良いでしょう。

一方で、基礎が積み上げられている生徒にとっては、問題量も豊富で、様々な問題方式でトレーニングできるので、応用力が身につくかと思われます。入試で50点以上を目指したい生徒には、お勧めしたい一冊だと感じました。

この教材が向いてるタイプ 

・文法の基礎知識がある程度積みあがっているタイプ
基本文のチェックと基本ポイントのページを取り組むことによって、効果的に文法の知識を思い出すことができる。発展問題や完成問題に取り組むことによって、あらゆる問題形式に対応できることが期待される。
・体系的に文法を復習していきたいタイプ 
単元ごとに問題が収録されており、20単元にまとめてあるので、苦手な単元を効率よく学習することができる。 

向いていないタイプ 

・基礎が固まっていないタイプ 比較的、難易度が高い問題が多いため、1単元にかける時間が長くなってしまい、途中で飽きてしまうことが予想される。

指導のポイント

こちらのタイプの子たちは、この一工夫で使えるようになるかも。

基礎が固まっていないタイプの子の指導 

支援員が基本ポイントをホワイトボードなどに図示、解説し、それを参考に基本文チェックのみに取り組んでもらうと良いと思います。それでも解き進めることが難しそうな様子でしたら、一緒に考えながら取り組んでみると良いでしょう。

教材を許可なく私用以外でのコピー、再配布することは禁じられています。個人の利用の範囲内で使用して下さい。

効果には個人差があります。「まなぽん!」は、それぞれの子どもの特徴にあった指導法を知ってもらうためのサイトです。初めから子どもの特徴を決めつけず、紹介している様々な方法を試してみて、その子に合ったより良い指導法を見つけみてください。(「こんな子の場合の指導法が知りたい!」などのご希望があればコメントでも受け付けております。)

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