今回は日本カロム協会が販売しているボードゲーム「彦根カロム」を使った指導方法と、使ったときのレビューを紹介します。
Table of Contents
商品概要
商品名 | 「彦根カロム」 |
発売元 | 日本カロム協会 |
定価 | 16500円 |
対応学年 | 6歳以上 |
滋賀県彦根市で盛んに遊ばれている、おはじきと似たボードゲームです。目測で距離を測り、それに合わせて手首の角度やはじく強さを調節するといった空間認知能力と手先の微細運動を鍛える効果が期待できます。
ルールは、ストライカーと呼ばれる玉をはじいて自分の色(赤or緑)の玉をボードの四隅にあるポケットに落としていきます。そして先に自分の色の玉を全て落とした後にジャックと呼ばれる玉を落とした人が勝利するゲームです。
YouTubeにてこのゲームを知り、昔遊びを体験しながら手先の微細運動機能を向上してもらいたいと思い、このボードゲームを使うことにしました。
使用レビュー
今回は小学生の3人の生徒で使用感を比べてみました。
対象児童
・Aくん 小学5年生、クラブサッカーチームに所属している。体を動かすことにおいては自信がある。 |
・Bさん 小学5年生、マイペースな子。思ったことは実行せずにはいられない。 |
・Cくん 小学6年生、少年野球チームに所属している。おとなしい性格。 |
指導方法
- ルールの説明をする。
- ルールに乗っ取りゲームを行う。
それぞれの子に使ってみた感じをまとめました。
Aくん 力が強すぎてストライカーごとポケットに入れてしまったり、場外に玉を弾き飛ばしてしまうことがあった。 |
Bさん はじく力が弱く玉をポケットに落とすことが難しそうだった。 また、玉をはじく順番を飛ばしてしまうことがあった。 |
Cくん 終始器用に玉を落としていくことができた。 |
総評
評価 | ★★★☆☆ |
レベル | ルールが単純であるため、だれでも楽しめる。玉をはじく順番を守ったり、4人対戦の場合はチームワークであるといったコミュニケーション能力が必要になる。 |
どの生徒も昔遊びの楽しさを感じることができたと思います。順番を飛ばしてしまう場面もあったので、特に4人で対戦するときに、作戦や順番のことで言い争いが起きないように注意していきたいところです。
この教材が向いてるタイプ
・物静かなタイプ どうすれば勝てるのか、冷静に盤上を見極めて考えることができると思います。 |
・協調性が高いタイプ 協力して勝とうとする気持ちが強いので4人対戦で特に楽しめると思います。 |
向いていないタイプ
・夢中になると周りが見えなくなるタイプ 順番を飛ばしてしまうことが多くなると思われるので、支援員のサポートが必要になってくるかと思います。 |
・手先が不器用なタイプ 微細運動が苦手な子がこのゲーム使うときはハンディーをつけた方が楽しくできると思います。 |
指導のポイント
夢中になると周りが見えなくなるタイプの子たちは、こんな一工夫で使えるようになるかも。
夢中になると周りが見えなくなるタイプの子の指導
順番を飛ばしてしまうことがあるので、それを守るように支援員がフォローを入れると良いでしょう。順番を守ることができるだけで、ゲームを楽しみやすくなります。
手先が不器用な子の指導
ハンディーとして、落とす玉の数を減らしたり、どこにでもストライカーをセットすることができるようにしたり、工夫すると良いでしょう。
教材を許可なく私用以外でのコピー、再配布することは禁じられています。個人の利用の範囲内で使用して下さい。
効果には個人差があります。「まなぽん!」は、それぞれの子どもの特徴にあった指導法を知ってもらうためのサイトです。初めから子どもの特徴を決めつけず、紹介している様々な方法を試してみて、その子に合ったより良い指導法を見つけみてください。(「こんな子の場合の指導法が知りたい!」などのご希望があればコメントでも受け付けております。)