分野別漢検でる順問題集

今回は「旺文社」が出版している「分野別漢検でる順問題集」を使った指導方法と、使ったときのレビューを紹介します。

商品概要

教材名分野別漢検でる順問題集 5級
発売元旺文社
定価990円(税込み)
対応学年小学校6年生~

使用レビュー

今回は中学2年生の生徒で使用感を比べてみました。

対象児童

●       Aくん
中学2年生、特徴→コツコツと問題に取り組める。

指導方法

  1. 「読み」「書き」分野を中心に解かせる。
  2. 分からない問題は、職員がヒントをだす。(同じ漢字を使う違う熟語などを教えて考えさせてみる。例「『ソシキ』の『ソ』は音読みだと『クム』だよ。分かる?」)
  3. どうしても分からないものは、答え合わせ。次回、また同じページを行わせる

結果

それぞれの子に使ってみた様子をまとめました。

Aくん
今まで学んだ漢字を復習することができた。

総評

評価★★☆☆☆ 
レベル中級教材

読み書き以外にも部首や画数など、実際の漢検に合わせて分野別になっており、ふたつの難易度でページ分けをしているので、漢検受験者には使いやすいです。

ただ、記号問題もありますが、他の類似のテキストに比べると量が少なく、1ページあたりに書き問題の分量が多いため、書くのが苦手な児童は、途中で疲れてしまうかもしれない。

答えが同じページのすぐ下にあるものを赤色シートで隠して使うタイプなので、ひとりでの学習なら問題ありませんが、講師がそばに付き添いながら学習する場合は、直しをする際に赤色シートがずれたりして使いづらいです。

この教材が向いてるタイプ

・ひとりでコツコツと漢検の勉強をしたいタイプ
答えが問題集の同一ページの下段に印刷されているので、確認をしやすくてよいです。
・決められた分野(読みだけ、書きだけなど)だけを学習させたいタイプ
分野別にまとまっているので、やりやすいです。

向いていないタイプ

・ひとりでの学習で集中できないタイプ
答えは赤いシートで隠せるようになっていますが、落ち着かない児童はそれをずらしてしまい、答えが丸見えになります。コピーして使っても、答えを塗りつぶすか、切り離す手間が必要になります。
・日常生活で使うために漢字を学ぶタイプ
日常生活ではほぼ使わない、部首や筆順画数などのページは意味がなくなってしまいます。

指導のポイント

こちらのタイプの子たちは、この一工夫で使えるようになるかも。

漢検受験ではなく普段の学習に使うタイプの子の指導

「読み」だけを中心にまず行い、次いで「同じ読みの漢字」→「書き」→「送り仮名」とテキストを前から進めることにこだわらず、必要性の高い分野から行ってみてください。

ひとりで集中できないタイプの子の指導

コピーをした上で、答えの載っている下部を切り離してしまうと良いです。

となりでコピーした問題を一緒に見ながら、書けない漢字はヒントを与えるようにして、自分で考えさせてみるといいです。

教材を許可なく私用以外でのコピー、再配布することは禁じられています。個人の利用の範囲内で使用して下さい。

効果には個人差があります。「まなぽん!」は、それぞれの子どもの特徴にあった指導法を知ってもらうためのサイトです。初めから子どもの特徴を決めつけず、紹介している様々な方法を試してみて、その子に合ったより良い指導法を見つけみてください。(「こんな子の場合の指導法が知りたい!」などのご希望があればコメントでも受け付けております。)

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