人生ゲーム

今回は株式会社タカラトミーが販売しているボードゲームの「人生ゲーム」を使った指導方法と、使ったときのレビューを紹介します。

商品概要

教材名「人生ゲーム」 
発売元株式会社タカラトミー
定価4378円(税込み)
対応年齢6歳以上

昔ながらのボードゲームの「人生ゲーム」の最新版になります。4つの追加エリアが付属しており、組み合わせ次第で16通りの人生を楽しむことができます。ルールはルーレットを回し、自動車コマを進め、止まったマスの指示に従い、ゴールを目指します。全員がゴールまでたどり着いたあとは、それぞれの資産を数え、1番資産が多い人が勝ちとなるゲームです。

楽しみながら、お金の計算や、順番を守るといった社会性、書かれている指示を的確に読み取る力を養ってほしいという思いから、この教材を使うことにしました。

使用レビュー

今回は小学生の3人の生徒で使用感を比べてみました。 

対象児童

・Aくん 
小学6年生、計算が得意ではあるが、文章を読むことは苦手。
・Bくん 
小学5年生、待つことが苦手。思ったことはすぐに言うタイプ。
・Cさん 
小学4年生、計算が苦手。負けず嫌いなところがある。

指導方法

  • 追加エリアを全て取り付け、講師を含めて4人で取り組む。

結果

それぞれの子に使ってみた感じをまとめました。

Aくん
金銭計算を間違えずにできたが、止まったマスの指示の解釈を間違えてしまうことが多々あった。
Bくん
止まったマスの指示の解釈を間違えた子に対して、正しい解釈を伝えて正す場面が見られた。しかし、ゲームにのめり込んでいくにつれてルーレットを回す順番を飛ばしてしまうことがあった。
Cさん
金銭計算を間違えてしまうことが多かったが、楽しく取り組むことができた。

総評

評価★★★☆☆
レベル中級教材

ルールが細かいので、初めて取り組む場合は、支援員が入ってサポートをした方が良いかと思います。ゲームの終盤に差し掛かると動く金額が多くなったり、人によっては借金を抱えてしまうことがあるので、大きな数の計算練習にもなりました。

この教材が向いてるタイプ 

・計算が得意な子
計算を速く正確にできる子は、信頼されて銀行役も任されることがあるかと思うので、自尊心が得られるかもしれません。
・ゲームが苦手な子
マスごとの指示のパターンが豊富であり、また、逆転要素も多いので飽きずに取り組めるかと思います。

向いていないタイプ 

・金銭計算が苦手な子
計算で取り扱う数字が大きいので、毎回のターンで計算に苦しむかもしれません。
・順番を待つことが苦手な子
プレイヤー数が多くなると自分の順まで回るまで時間がかかるので、ついつい順番を飛ばしてしまうことが多くなってしまうかと思います。

指導のポイント

こちらのタイプの子たちは、この一工夫で使えるようになるかも。

金銭計算が苦手な子の指導 

指導員が入って金銭計算のサポートをしたり、計算が得意な子にフォローをしてもらうようにお願いしてみると良いかもしれません。

順番を待つことが苦手な子の指導 

できるだけ少ない人数、もしくはチーム戦で取り組むと順番待ちの時間が少なくなり、順番を飛ばしてしまうことが減るかと思います。

教材を許可なく私用以外でのコピー、再配布することは禁じられています。個人の利用の範囲内で使用して下さい。

効果には個人差があります。「まなぽん!」は、それぞれの子どもの特徴にあった指導法を知ってもらうためのサイトです。初めから子どもの特徴を決めつけず、紹介している様々な方法を試してみて、その子に合ったより良い指導法を見つけみてください。(「こんな子の場合の指導法が知りたい!」などのご希望があればコメントでも受け付けております。)

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